アクワイア(ACQUIRE) No.32 武経七書に学ぶ。呉子編 -3選-

アクワイア(ACQUIRE)の話 その32_アイキャッチアクワイア(ACQUIRE)

お疲れ様です。 自称:アクワイア研究家 のだじゅらく と申します。

とにかくアクワイアで勝ちたい。
いや、少なくとも負けたくない。

今回は武経七書ぶけいしちしょに含まれる「呉子ごしからアクワイアに活かせるものを取り上げたいと思います。
戦略や戦術があらゆる選択で有利になりますように…。
また、今回の記述内容は戦争の存在を否定や容認、利用する内容ではないことを改めてお伝えします。

そもそも武経七書とは?

「武経」とは文に対する武の原典という意味です。
「七書」は「孫子そんし」「呉子ごし」「司馬法しばほう」「尉繚子うつりょうし」「李衛公問対りえいこうもんたい」「六韜りくとう」「三略さんりゃく」の7冊を指しています。

この呼び方はそうの時代からと言われています。宋は「ぶんをもってを制す」を国策としていたこともあり、先秦(時代)以来の兵法書を校訂こうてい公刊こうかんしました。

世界史でいう中国の宋代(北宋から南宋まで)には、羅針盤・火薬・活版印刷の三大発明がもたらされた時代というとイメージが付きやすいでしょうか?

兵法書は大量にあるなかで、呪術や占いよりも現実的な戦術や戦略が求められ、この7冊がリストアップされて「武経七書」と呼ばれるようになりました。
中国兵法書の代表的な作品集と言えます。

「孫子」は既にこのサイトでも紹介していますね。

アクワイア(ACQUIRE)の話 その19_アイキャッチ

No.19 孫子に学ぶ

最近では漫画、アニメで「逃げ上手の若君」が話題となっていますが、鎌倉時代の裕福な武士が兵法理論を学ぶ教科書として武経七書を読んでいました。
平安時代から鎌倉時代にかけ、日本とそうとの間で行われた貿易を日宋貿易といいます。
鎌倉時代の前半はそうの時代。
禅僧が両国の間を往来した際に日本に武経七書は伝わったとされています。

「武経七書」の特徴は現実的な戦術や戦略を重視する兵法書です。

日本国内でも奇襲や一騎打ちの様式といった慣習が無視される場合も多く、次第に戦いで勝つ武士団だけが生き残りました。
占いや形式からただ、勝利だけを目的とする時代へと変化しました。

武士の教養としてだけでなく、より現実的なすべを知るべく、武経七書は求められていたのです。

なぜ、孫子ばかりが話題に出るのか?

結論から言えば、「孫子」が優れていて、普遍性に富んでいるからです。
ビジネス書や自己啓発書としても孫子が引用されているのを見るとなんとなくわかるような気がします。

へい詭道きどうなり。(勝負の基本はいつわあざむくことである。)
現実に言葉、映像、情報は立派な武器となります。
フェイクニュース、誤報、切り抜き動画、上手く使えば世論を動かすこともできてしまいます。受ける際、使う際もご注意を。
信用できる情報なのか?そう思いたい情報なのか?青天(せいてん)の霹靂(へきれき)に、一度立ち止まれたらと思います。

呉子ごしは春秋戦国時代の軍事的状況に基づいており、時代が進んでくると、孫子そんしに比べて応用が難しかったことも影響しています。
集団戦が基本のため、兵士の訓練方法、規律の維持、報酬と処罰のバランスの「和」を重視していることからもうかがえます。

「呉子」とは?

呉子ごし」もまた「孫呉そんご」と称されるように「孫子」に並ぶ兵法書です。

特徴として単なる戦略戦術の書ではなく、政治上のやりとりを重要視しています。
また、「和」の重要性を強調しており、国や軍隊、部隊が和の状態でなければ戦争を行うべきではないと説いています。

例として必勝の策とは、国内の態勢「和」を固めること。
1.良い人材の登用とうよう 2.盤石な政治体制 3.国民の支持
これが大前提となると挙げています。

記されている言葉の前には国内が盤石であることを前提としています。
これができるのなら国家は苦労しないでしょうが…。ないものねだりはいけません。

呉子は六篇で構成されています。

  • 図国とこく:政治と戦い
  • 料敵りょうてき:敵情分析の仕方
  • 治兵ちへい:統率の原則
  • 論将ろんしょう:指導者
  • 応変おうへん:柔軟に戦術を変更する重要性
  • 励士れいし士卒しそつを励ますこと

呉子に学ぶ-3選-

さて、ようやく本題です。
兵法書とは戦略戦術の集まり。
どうすれば勝てるのか?どうすれば負けないのかを研究した学問です。

「アクワイア(ACQUIRE)」も危機管理(資金ショート)のゲームですので兵法書とは非常に相性が良いのです。
それでは今回は「呉子」から3つピックアップしましょう。

戦いて勝つは易く、勝ちを守るは難し (図国篇)

意味:戦って勝つことは容易であるが、勝利を維持していくことは難しい。

呉子ごしのなかで有名なワードと言えます。
1度の勝利はできるが、勝ち続けることができないからいづれ国は滅亡するのだ。ということです。

アクワイア(ACQUIRE)も同じです。
プレイヤーは必ずどこかで吸収合併が起きますが、配当金を連続して得るのは非常に難しいです。
逆に、これができればアクワイア(ACQUIRE)に理論や戦術も不要です。

では実際にどうすればよいのか?
初めは勢いに任せて株券を購入するのではなく、低コストに抑えて他プレイヤーの動向を見ること
・ホテルは複数あれば、ボード上の中心に近いものを8枚まで購入すること
・吸収合併を操作できるタイルを持っていれば、積極的に攻めること
下の記事にまとめてありますので、これで勝率を高めましょう!

アクワイア(ACQUIRE)の話 その25_アイキャッチ

No.25 株券購入の優先決め

1度の配当金を得るだけ1位になる者は稀で、資金ショートによって負ける者は多いです。

可(か)を見て進み、難(かた)きを知りて退く (料敵篇)

意味:有利と見たら攻撃し、不利と見たら退くのは極めて柔軟な考え方である。

勝算のない株券の競り合いや、やみくもな株券の購入は資金枯渇への近道となります。

これに該当するのはアクワイアの格言集:「残り17、きそいにかたし。」
新しい銘柄のホテルに手を出す際、銀行の残り株数がすでに17枚以下であれば、筆頭株主を狙うことはあきらめましょう。
他に買うべき銘柄があるはずです。

アクワイア(ACQUIRE)の話 その27_アイキャッチ

No.27 アクワイア格言集

既に株券が8枚も出ているのであれば、1ターンで追いつくことは不可能です。
株券8枚を確保する前に売り切れてしまう可能性が高いです。

これは中国の兵法書に共通する認識で、真の勇気は進むべき時に進み、退くべき時には退くということが重要です。

呉子ごしの中では具体的な例がいくつか挙げられています。
1.広大な領土を持ち、人口も多く、生活も豊かな敵
2.兵員が多く、装備も優れている敵
3.近隣諸国の協力と大国の援助を期待できる敵
4.為政者が人民を慈しみ、恩恵が国中にいきわたっている敵

このような国家は相手にしたくはありませんね。

審らか(つまびらか)にその治(ち)を察し、乱(みだ)るれば則(すなわ)ちこれを撃ちて疑うことなかれ (応変篇)

意味:敵の出方を見て、もし混乱が続いているなら、いっせい攻撃に移るべし。

相手がいる以上、状況に応じて臨機応変な変化が必要ですが、「応変おうへん」といってもいくつかの原則があると応変篇ではまとめられています。

もし、アクワイアに慣れてきたら、3枚購入できる株券のうち1枚は本命ではない株券を買うのも試してみましょう。

無駄使いしたら資金ショートする!と散々伝えていますので、これは上級者向けの戦術になります。
2枚は本命の株券を8枚まで(4ターンかけて)購入を目指します。

その間、他の株券を1枚少しずつ買いあさります。それもバラバラに。
ただし、1枚ぐらいなら良いですが角にポツンとあるホテルや明らかに吸収の見込みのないホテルは不要です。

その後、①相手が他のホテルに購入に釣られるか、②一切気にせずに自分が2枚購入したホテルを3枚購入してくるかを見極めましょう。

気にせずホテルを3枚購入してくるのであれば、本命の株券を素早く(3枚購入で)8枚まで集めて他のホテルの購入に向かいましょう。

また、ボードの角や端にホテル建設ボーナスを得られたら、そのホテルを購入しないで放置することも1つの策として働きます。こちらの方がお手軽に相手を乱すことができますので、オススメです。

相手が他のホテルに購入に釣られた場合は、悠々とその戦術を維持しましょう。
複数人いますので、1人でもいたら、その戦術はすぐさまにあきらめる潔さも重要です。

ちなみに、呉子では丘陵、林谷、深山、沼沢の地では作戦行動を避けるべきだと伝え、仮に敵と遭遇した際はときの声を上げて敵の度肝を抜き、混乱に乗じて弓を射かけたり敵兵を生け捕りにせよ。これで混乱するようならさらに攻めよと書かれています。

まとめ

呉子もまた、実を避けて虚を撃つというのが基本戦術です。
アクワイアでも相手の裏をかいてお金を得るゲームですので相性が良いです。

勝ち続けるのは難しい。株券購入の優先決めを忘れずに。
勝算のない株券の競り合いや、やみくもな株券の購入は資金枯渇への近道。
リスクは高いが、わざと購入をずらして、敵を混乱させよう。

まだ持っていないならアクワイアを是非!

ではまた次回。ごきげんよう。

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