お疲れ様です。
自称:アクワイア研究家 のだじゅらく と申します。
『アクワイア(ACQUIRE)』は本当に面白いなぁ・・・。
しかし…手放しで名作と呼ぶには研究家としてあまりにも妄信的すぎます。
好きなればこそ、色眼鏡で見てはいけません。
神様は本当にいるのか?神様が作った世界なら物事には法則があるはずだと。
事実を基に数学、天文学、生物学といった学問は細分化されて花開きました。
信じたいからこそ、疑い、確かめて自分の信じるモノやコトを批判しました。
研究者として、本当に名作であるかを確かめなければ…。
名作という言葉を辞書で開くと…。
名作は「優れた作品。有名な作品。」を意味します。
「アクワイア」に近く、60年以上前のボードゲームで、今も日本で遊ばれている「名作」といえばこの2つが挙がります。
それは「人生ゲーム」そして「モノポリー」です。
誕生した年代が60年以上前以外にも、彼らとはいくつかの共通点があります。
補足に興味が無ければ、そのまま下に進んでもらって大丈夫です。
補足 シド・サクソンのゲーム大全にも情報がある。
まず3つの作品は、非常に歴史の長いボードゲームだということ知ってもらいましょう。
参考ですが、1969年初版のシド・サクソンのゲーム大全にある付録(appendix)があります。
これはユーザーがコレクションする際の目安としてつけられたものです。
シド・サクソン自身の言葉で当時発売されていたボードゲームの概要説明が3つとも載っています。
シド・サクソン氏から見た当時の雰囲気を感じることができるでしょう。
以下に引用したものを掲載します。ゲーム名の後にあるのは出版した会社名です。
モノポリー(MONOPOLY) Parker Brothers
人気を博し、現在でも根強い人気を持つ初めての「不動産」ゲーム。
移動はダイスによって決まるが、家を建てるために「独占」を必要とする点によって少なからぬ取引スキルを必要とする。2~10人用。人生ゲーム(LIFE,THE GAME OF) Milton Bradley
ルーレットを回し、自動車に乗って人生の進路を進み、進むにつれお金を手に入れ、そして行う。
行うべき決断もいくらかはあるが、最も大きな要素は運である。
手の込んだ立体的なボードでプレイする。
2~9人用。アクワイア(ACQUIRE) 3M
シド・サクソンのゲーム大全より抜粋
ボード上にタイルをプレイすることにより、ホテル・チェーンの建設、投資、合併が行われる。
ルールはシンプルだが戦略的な作戦を立て、結果をコントロールする機会は大いにある。
2~6人用。
「モノポリー」の発売が1935年からを考えると、とてつもないロングセラーなのがわかります。
素人目線で両者と比べても、「アクワイア」は日本国内において多くの種類が発売されていないこと。
そして、一般的な認知度が低いのは事実です。
その違いを比較して改めてアクワイアは本当に名作なのかを考えていきましょう。
ユーロゲームとパーティゲーム(9人や10人まで遊べると勝率はかなり下がる)比べるのはどうかという話はさておき。
人生ゲームやモノポリーと何が違うのか?
テーマ性や資産での視点
共通するテーマはお金持ちになること
まずはテーマ性を考えてみましょう。
3つのゲームは全てお金持ちを目指すことが前提になります。
そして増やすための「資産」が出てきます。
資産のカタチは似ているようで違う。
「アクワイア」と「モノポリー」は似ているように思えます。
不動産のゲームといえば、どちらも同じですが扱う金融商品は違います。
比較すると…。
「モノポリー」は「不動産や水道・電気会社」
「アクワイア」は「株券」という違いはあります。
「モノポリー」は「現物資産(土地や物件、会社)」を。
「アクワイア」は「金融資産(株券)」を所有します。
「人生ゲーム」では、「住宅(不動産)」「株券や債券」以外にも…。
「生命保険(これを金融資産とするかは意見が分かれるがゲーム上では満期でお金が戻る)」「給料の労働収入(人的資本)」。羅列すると、人生で目に付くかもしれない資産が登場しています。
改めて比較すると、「人生ゲーム」も「モノポリー」も「アクワイア」もプレイヤーの基準は「現金」という共通点が見えてきます。
「お金」=「勝利点」の問題点。
資本主義の観点からみても、ゲームのメカニクスから見ても、お金はお金を生み出しやすい。
アクワイアやモノポリーは序盤に「お金」を多く持てば勝率が高くなります。
良くも悪くも…古くからある仕組みです。
最近のボードゲームは勝利点とお金は別にしているのが特徴です。
「ドミニオン」は金貨から属州に換えるタイミングが必要になります。
「テラフォーミング・マーズ」も勝利点がメインです。
MC(メガクレジット)を稼いでもそれだけが勝利の要因にはなりません。
近年の作品は「お金」はあくまでリソースの一部であり、同率の際に多い方が勝つ程度の優位性にとどめています。え?「ドミニオン」とかって最近じゃない?まさか…そんなことは…。
序盤に「お金」を多く持つと有利になりますが、変換の悩ましさが面白さに繋がります。
アクワイア等の「お金」がそのまま勝利の基準になると納得感が薄れてしまう要因の1つになるでしょう。でもアクワイアは決して運ゲーじゃないんだ…。
現金は子供のころから見える。株券は見えるんだけど見えないもの。
ただし、「アクワイア」は2つのゲームと違い、変換先が「株券や権利(筆頭や次席)」だけです。
そう、小さい時から「建物もお金」も見えていますが、「株券や権利」は目に見えないのです。
「株券」は話題になってきましたが、現実に見えないものです。
仮に証券会社で買っても、「株券」は手元にやってきません。
せいぜい、大人に株主総会や配当金のお知らせで封筒が届くくらいでしょう。
「お金」も近年は電子化してきていますが、システム障害やキャッシュレス決済を導入していない街中華屋さんのたびに「現金」は必要とされています。街中華大好き!
昔は「株券や債券」も現物ですが、一部の大人だけが持っていたもの。
こちらのサイトの中盤に紙の株券の写真があります。
https://www.jpx.co.jp/corporate/events-pr/140years/index.html
建物は自分の家と他人の家は違うという認識は幼い時から身に付きますが、「権利書、権利」は子供の目には映らない。
資産としてのイメージや実感が湧かない…。
「株券や権利」が目に触れる機会の乏しさも影響しています。
この幼い時からの積み重ねは思ったよりも大きく感じると私個人思います…。
大人向け?子供向け? 資産や進行は常にプラスか?
ゲーム性:お金の増減は楽しい?
「モノポリー」の場合は攻撃性が高く、最終的に他プレイヤー全員を脱落させることになります。
ですが、良くも悪くも「解放」されることにメリットがあるのも事実です。
GOマスに戻れば、収入が約束されているのも大きいです。
「アクワイア」はサイコロの「運」に惑わされることなくプレイヤーが実際に駆け引きと計画を練る面白さが魅力です。しかし、どれだけ資金不足になっても脱落することはありません。
見かけ上の「資産」は確実に増えているはずなのに、「手持ちのお金」は減り続けている。
ここにプレイヤーとのギャップがあるのではないかと思います。
タイルを引いて、株を買えずに置く。
しかも、自分の所有できないものを大きくする場合があります。
折角遊んだのに、その経験をしてしまうと「合わない」と思われても仕方ありません。
「人生ゲーム」はゲーム中に脱落はありませんが、お金がないことによる「停滞」はありません。
明確な格差があり、借金があっても、マスは進み、収入は一定額振り込まれ、ゲームは進行していきます。
3つ全てを遊んだ方ならわかると思いますが、「人生ゲーム」はとてもマイルドで「子供向け」に調整されています。
なお、「子供向け」と言いましたが、決して「子供向け」は「子供だまし」ではありません。
あくまでパーティゲーム性が高いだけです。
「現金」という視点でまとめると…。
「モノポリー」:「現金」は常に変動する。友情にヒビが入る可能性はあれど、大半は資産がゼロになって「脱落」できる。そして、ゲーム中は一定の収入が保証されている。
「人生ゲーム」:「現金」は赤字になることもあるが、基本は黒字になりやすい。
最終的な資産がギャンブルで減少する可能性はあるが、人生は続き、「現金」は常に変動する。
「アクワイア」:最終的な資産は増加する。しかし「現金」の視点で見ると減り続け、利益確定が不確実。ゲーム中に「現金」は停滞する可能性がある。
プレイヤーがゲーム中に停滞している感覚は、良好なストレスとはなりづらいでしょう。
「アクワイア」に絞って「総資産」の視点でまとめると…。
3つのゲームの中で「アクワイア」だけは「総資産」の視点で見ればスタートから赤字になることはありません。ただ、「総資産」であって「現金」ではありません。
実はゲーム中「現金」を「株券」という金融商品に変換しているだけです。
ただ、「現金」だけを見れば減る一方で上手く吸収合併できなければお金は帰ってこない。
「含み益」はどうしても実体が無いし、すぐに現金化する手段がありません。
こうしてみると、「アクワイア」だけは「待ち」のゲームであることがわかります。
この点が「大人向け」のボードゲームであると感じさせます。
「現金」が「停滞」しないようにするのは慣れたプレイヤーでも難しいものです。
ここに面白さを感じることができるのかが1つのハードルになります。
「アクワイア」は何度もプレイすれば、必ずと言っていいほど「停滞」をしないプレイヤーはいないでしょう。
最新版にタイクーンモード(3位まで配当金が出る)が追加されているのが何よりの証拠です。
「現金」は減少し続けるのではなく、常に変動するか、増加する方向であることが「アクワイア」に必要かもしれません。
そのシビアさがええねん。という人は私も含めて、ただの「生き残り」なのです。
デジタルゲームの存在
画像は2枚ともBGG(ボードゲームギーク)に投稿された写真
また、「モノポリー」、「人生ゲーム」は携帯ゲーム機で遊べることも大きいです。
デジタルゲームは、繰り返しプレイできる環境として優秀です。
「もう一回!」が早いですし、オンラインであれば、人も場所も取りません。
開発者側にもメリットがあり、膨大なテストプレイデータを収集できます。
欠点や好評な要素がわかれば、続編や作品の調整に活かしやすくなります。
近年になってデジタルボードゲームがsteamやオンラインで遊べるようになってきました。
しかし、「アクワイア」のデジタルゲームは現状、国内において存在しません。
BGG(ボードゲームギーク)の投稿ではアバロンヒル社が1980年にComputer Acquireを製造し、出版していた痕跡がありますが、定かではありません。
1981年発売の書籍「ボード・ゲーム 松田道弘 あそびの本 2」に記載あり
本書のP199~201の内容を引用します。
問 ボード・ゲームはこれから先どのように変わっていくでしょうか。
ボード・ゲーム 松田道弘 あそびの本 2 P199~201 項目:ボード・ゲーム・マニュアル
答 新しい傾向として、コンピュータ・ゲームの普及ということを無視できません。
~省略~
ボードゲームファンのいちばん困ることは、適当な相手がなかなかみつからないことですね。
複雑なゲームをやるには時間がかかるし、面倒なルールを覚えるのは初心者が喜べない。新しいゲームはやってみたいし、相手に教えこむのには時間がかかる上に相手がいやがるというジレンマがあるわけです。
コンピュータ・ゲームは、ゲーム・ファンのこんな悩みをある程度まで解決してくれるんですね。
~省略~
モノポリやアクワイア、各種のウォー・ゲームもつぎつぎにコンピュータ化されて売り出されています。
遊べる環境の多様さが「アクワイア」には少ないです。
ゲーム自体の作成は難しくなさそうですが、採算が取れないと思われているのか、何か別の理由があるのか、真相はわかりません。
個人的には権利が絡んでいそうな気もします。
60周年記念の勢いで作ってもらえたらな…とは独り言です。
それでは次に行きましょう。
ゲームデザイナー名の有無と権利関係
初めに出版した会社の違いと大まかな流れ
1935年「モノポリー」:パーカー・ブラザーズ社 → ハズブロ社
1960年「人生ゲーム」:ミルトン・ブラッドレー社 → ハズブロ社
1964年「アクワイア」:3M社 → アバロンヒル社 → ハズブロ社
こう見ると面白いことに、3つともハズブロ社が関わっています。
もしも、これらの会社(ハズブロ)に興味があればシド・サクソンポータル内に簡単な概要が載っています。
https://sacksonportal.museumofplay.org/s/sackson-portal/page/glossary-other
ゲームデザイナー名の有無。
現在のアクワイア(ACQUIRE)にはボードゲームの表紙にシド・サクソンの名前が書かれています。
製作者の権利が守られ、デザイナーへの長期的な影響と敬意につながり、ファンが選びやすくなりました。
ちなみにボードゲーム(ユーロゲーム)にデザイナーの名前が表示されるようになったのはアレックス・ランドルフ氏が先駆者と言われています。
シンプルシリーズ THEボードゲーム コレクション ヨーロピアンゲームとは?
何やら聞いたことのある名前ですが、そう、シド・サクソンとは同世代です。
同じ3M社でボードゲームの出版に2人は携わっていました。
ここで1つの疑問が浮かんできます。
「人生ゲーム」や「モノポリー」にはデザイナー名がボードゲームについている(いた)のでしょうか?
次はデザイナーに焦点を合わせてみましょう。
「人生ゲーム」(THE GAME OF LIFE)
1960年の「人生ゲーム」の作者はミルトン・ブラッドレーという24才の若者です。
デザイナー名ではなくボードゲームには「ミルトン・ブラッドレー社」という会社名で出しています。
ある意味では、作者名ですがゲームデザイナーとしての表示ではありません。
そもそも、作成者と販売元が同じといえば同じです。
これは権利関係が非常にスムーズであることを意味しています。
ゲームのベースが1860年ですから、その考え方すらなかった時代だったかもしれません。
国内の「人生ゲーム」
日本での権利はタカラトミーが持っています。「THE GAME OF LIFE」の表記がある程度です。
時には、おなじみの「スタート」「ゴール」が存在しないバージョン(人生ゲーム+(プラス))や、現在ではゴールが3つあり、お金も「円」になったバージョンが出るまでに変化しています。https://www.takaratomy.co.jp/products/jinsei/
「モノポリー」(Monopoly)
1935年にパーカー・ブラザーズ社から「モノポリー」は一般販売されました。
その際、説明書には「チャールズ・ダローという人物が1929年から発生した世界恐慌の間に作り裕福になった」と書いていたようです。https://gigazine.net/news/20150621-monopory-history/
しかし、厳密にいえば原型の考案者はエリザベス・マギー(リジー・J・マギー)です。
「The Landlord’s Game(地主ゲーム)」と呼ばれています。実際は富の独占を非難するものでした。
マギー氏はゲームの特許まで取得していました。それなのになぜでしょう?
簡潔にいえば、「The Landlord’s Game(地主ゲーム)」を「アレンジした」大学生のゲームをチャールズ・ダロー氏がさらに「アレンジした自主制作」を販売しました。
余りの人気ぶりに自らパーカー・ブラザース社に売却の話を持ちかけ、紆余曲折あって、ダロー氏から「モノポリー」の権利を取得し、一般向けに販売を開始しました。
現在はハズブロ社がパーカー・ブラザーズを買収し、モノポリーを含む多くのゲームの権利を引き継ぎました。
つまり、「モノポリー」は複数の人々のアイデアと改変を経て、現在の形になったボードゲームです。
国内の「モノポリー」
日本では「マリオカート」や「どうぶつの森」などの人気デジタルゲームとコラボしたりと時代に変化させて親しみやすい(敷居の低い)ボードゲームとなりました。
「アクワイア」(ACQUIRE)
一方、アクワイア(ACQUIRE)はどうでしょうか?
写真のように一般普及した3M版には右下に小さく会社名は入っていますが、シド・サクソン氏の名前はありません。
表紙に名前がついたのは、意外にも1993年にドイツのシュミット社から出版されたバージョンからです。
ボードゲームに対する扱いが国や会社によって違うことが見て取れます。
さらにエピソードとして、3M社は彼(シド・サクソン)に対してアクワイアの「すべての権利」を譲渡するように求めていた経緯があります。
シド・サクソン自身は「製造、使用(権)、販売」の権利のみを持たせたいと考えており、多少の衝突はありました。
これはとても大事なことで、「すべての権利」を譲渡すると仮に会社側が製造、宣伝などを中止した際に、発明者へ権利が戻らないからです。
最終的には3M社側が諦めて「他の会社に権利を売却することを選択した場合でもこの契約は継続する」と規定することができ、現在に至っています。
https://www.acquisitiongames.com/index.php/history-of-acquire/the-origin-of-acquire?start=2
大いなる敬意には大いなる制約が伴う。
シド・サクソン氏が亡くなられたのは2002年の11月6日。
ホテル銘柄に「サクソン」が入ったのも死後に新しく発売された2008年版からです。
こうしてみると、「権利」と「敬意」を獲得するのはそう簡単ではありません。
経緯はどうあれ、「モノポリー」と「人生ゲーム」は販売元が権利の掌握に成功したわけです。
そのため、亜種やコラボ、新ルールやアレンジが多く産まれたのは事実です。
「アクワイア」はシド・サクソンが亡くなられた後も変化や拡張性が大衆向けのボードゲーム(この言い方は適切ではないかも。)と比べると乏しくあります。
そう考えると「アクワイア’97」はサクソン本人が認めていただけに残念でした。
事実として、ホテル名やボードのサイズ、デザインに変化はあるものの、株の相場やホテルの数は60年前から変化していません。
アレックス・ランドルフ氏の功績によって開かれた権利ですが、結果的にデザイナーの権利と敬意が変更や拡張に「縛り」を結んでしまったことも要因ではないかと思います。
ただ、あくまでそういった視点もあるという話に過ぎません。
私自身はデザイナーの権利が認められたことは間違いなく良いことです。
ボードゲームデザイナーの地位が向上し、より独創的なゲームが生み出される環境ができたことはボードゲーム史において非常に大きな1歩です。
利益に関わる部分なので、どこまでが作家の作品なのか…。原作とメディア展開の齟齬。
作者以外が手を入れて作品を良くする。ダメにする。実写化、映画化、リメイク等…。
出版社、監督、製造会社との問題は今もあるわけです。…ここも積み重ねです。
まとめ
ボードゲーム:「アクワイア」は「モノポリー」や「人生ゲーム」に比べて国内で知名度が低いのは以下の内容に集約されます。
◆敷居の高さ(遊ばれることとまた遊んでもらえることへの難易度。)
・子供向けとは言い難いホテルの吸収合併という「投資」のテーマ性。(イメージが困難。)
・プレイヤーによってはゲームが停滞するルール。(待ちのゲームであること。)
・デジタルボードゲームの有無。(遊びやすい環境。)
◆それぞれのボードゲームが歩んだ道。
・始まりの会社と物事の考え方のベース・方向性の違い。(決して非難したいわけではありません。)
・ゲームデザイナーの権利と敬意に伴う「拡張性」や「コラボ」の少なさ。
アクワイア(ACQUIRE)は本当に名作なのか?
「アクワイア」が大きな変化をせずに進んできたことは、良いか悪いかを決めることはできません。
残念ながら、人生ゲームやモノポリーよりも国内においては「有名な作品」ではありません。
ただ、事実として、2024年に発売している「本当に面白いボードゲームの世界」の記事内の1つである「その道のプロ&マニアが選ぶ32名のランキング選評」において32名中11名は、「絶対に遊ぶべき名作ゲームベスト20」として挙げています。
結果、「絶対に遊ぶべき名作ゲームの総合ランキング」では「7位」にランクインしています。
ちなみに1位は「ドミニオン」です。拡張性でいえばこのボードゲームの右に出るものはいないでしょう。
投票の補足:自社のゲーム、製作、販売に関わったゲームは選考対象外。
基本国内で販売されているゲーム(明確に絶版ではない)で選出されています。
「約3割か~。あと、1人当たりで20作品までなら入りやすいのでは?」と思われるかもしれません。
しかし、ボードゲームは現在国産だけでも数百種類は存在しており、日本で流通されているものは少なくとも1,000種類以上はあります。
しかも、1950年~1980年の間だけでも簡単に調べただけで、350種類は確認できます。
同年にアクワイアが国内で発売されて注目を浴びたことを加味しても、「名作」であることは認められています。
そして、何よりも極東の国(日いづる国)に時間と労力をかけてでも研究する者がいる「作品」です。
以上を踏まえると「優れた作品」として、アクワイア(ACQUIRE)が名作であることは疑いようのない事実です。
結局…色眼鏡はあんまり外せなかったよ…。
『アクワイア(ACQUIRE)』は名作なんだ。
ぜひ遊んでみてほしいなぁ…。
ではまた次回。ごきげんよう。
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