お疲れ様です。
自称:アクワイア研究家 のだじゅらく と申します。
アクワイアは拡張版は無く、バリアントルールの1995年版ぐらい…しかし!
このサイトでは何度もお世話になっているシド・サクソン・ギャラリー内にこんな記述があります。
興味深い記録の1つに、シュミット社が出版を計画したものの実現しなかったバリアントの存在がある。これは『アクワイア’97』と呼ばれており、~省略~
https://sites.google.com/newgamesorder.jp/sackson/%E3%82%AE%E3%83%A3%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%83%BC
シドが承認したこのバリアントが、将来出版されるのを見ることができればよいと思う。
ニック・サウアー(NS)
シュミット社はドイツ版のアクワイアを出版した会社です。
アメリカにおいてのアバロン・ヒル社とハズブロ社。
現在の新版はRenegade(レネゲイドゲームスタジオ)が出版していますが、日本では株式会社アークライトが完全日本語化に関わっています。
(現在:株式会社アークライトは株式会社KADOKAWAのグループ子会社)
複雑でややこしいですが、多くのバージョン(歴史)があるアクワイアならではと言えます。
ちなみにBGG(ボードゲームギーク)内にもアクワイア’97の情報があります。
ドイツのシュミット社は、1997年に新しいアクワイア(ACQUIRE)を出版予定でした。
しかし、残念ながら倒産してしまい試作品が数個しか作られませんでした。
結果、シドサクソン自身が承認した『アクワイア‘97』は幻の拡張版となってしまいました。
う~ん。残念。というわけで記事をもとに再現してみよう!
『アクワイア‘97』の内容
こんなパッケージかなぁ…。もちろんジョークです。すみません。
複数の記事から集めた情報を下に記します。
通常の12×9マスの代わりに12×10マスへと修正されたボードが使用されるはずだった。
https://sites.google.com/newgamesorder.jp/sackson/%E3%82%AE%E3%83%A3%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%83%BC
ボードは4象限に分割されており、4区画それぞれにA1からE6までが存在する。
タイルはカード・デッキに従い配置し、各マスのカードは4枚ずつある。
よってゲーム開始時には、1枚のカードによってタイルを配置できる場所が4箇所存在することになる。
ニック・サウアー(NS)
ACQUIRE ’97 was played on a different game-board. It was an idea by Belgian games-inventor, Roland Siegers, who at that time was responsible for the Schmidt game line. Sid Sackson had agreed to this variant!
https://boardgamegeek.com/boardgameversion/426713/schmidt-german-edition
The spaces on the board were numbered from A-1 to E-6 only, but there were four copies of each space! The four A-1 spaces were placed in the center of the board, the E-6 spaces in the four corners.
以下、グーグル翻訳で直訳後ちょっと手直ししたもの
ACQUIRE ’97は、正規ルールとは異なるボードで遊びます。
これは当時シュミット社のゲーム部門を担当していたベルギーのゲーム発明家 Roland Siegers 氏のアイデアでした。
Sid Sackson 氏はこのバリエーションに同意しました。
ボード上のスペースにはA1からE6までしか番号が付けられていませんが、各スペースには4つの同じ区画がありました。
4つのA1スペースはボードの中央に配置され、E6スペースは4つの隅に配置されました。
ボードの再現
『アクワイア’97』の特徴をまとめると…
・ボードは現在の12×9マスから1列増えた12×10マスに変化。
・ボードは4象限に分割、4区画それぞれにA1からE6までが存在。
・A1スペースはボードの中央に配置、E6スペースは4隅に配置。
※新版に準拠させるために数字と英語の順番は逆にしています。見ずらいので色分け。派手になってしまった。
カードの再現
カードの場合は…。
・タイルはカードに従い配置、各マスのカードは4枚ずつ。
※ちょっと見づらかったのでハイフン「-」を追加してます。ちょっとカッコいいかも。
その他
タイルはカードに従って置くことになるので、無地のタイルになります。
ホテル関係、相場やお金関係、その他ルールは変化なし。
想定される変化
タイル引きの納得感。
最も大きな変化はタイルの公平性が良くなることです。
この話は下の内容に通じますので非常に良いアイデアです。
吸収合併の確率上昇。
手札6枚で1枚のカードが置ける場所は4か所。
単純計算で24か所も候補があることになります。
結果、自分が望むホテルを建てることも吸収合併することも実行しやすくなります。
裏を返せば、わざと相手のホテルを大きくする妨害も狙いやすいので、
『アクワイア’97』はより攻撃的で稼ぎやすく、ハイスピードな展開が予想できます。
これなら、タイルを置いて引くだけの状態を解消しやすく、角と端のホテルもゲーム最後まで残りずらくなるのでこれは良アレンジです!
まとめ
今回は幻の拡張版『アクワイア’97』を紹介しました。
シドサクソン自身が承認したルールですので、次回のアクワイアで採用されてもおかしくはないルールです。現在のアクワイアでカードは株券ぐらいですが、実はカードでホテルを配置するのは既に存在しています。
調べれば調べるほど、奥の深いゲームであることを実感せずにはいられません。
是非とも、70周年記念版みたいなのがあれば追加してほしいものです。
ではまた次回。ごきげんよう。
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