お疲れ様です。自称:アクワイア研究家 のだじゅらく と申します。
これは挑戦か。製作者の都合か…。
アクワイアの中で評価が分かれている作品。
他のバージョンとは異なる雰囲気を持つ2016年版の未開封品を入手しました。
そして、すぐに開封品となりました(笑)
箱の外観 前面と背面、取扱説明書
シュリンク付きのボードゲームはいつでも開く楽しみがありますね!
シド・サクソン氏の名前は表紙にはありません。背面はどうでしょう?
背面に舞台設定としてサクソンシティの文字があるのですが…。
“Sackson City”ではなく”Saxon City”の文字…。
もしかして…海賊版?ではないのです…。
文字はともかくとして、袋やシュリンクに入っている状態は購入者の特権です。
ちなみにボードは箱の底にありました。
取扱説明書は充実しています。素晴らしい。英語なので翻訳機が必要です。
各銘柄はホテルではなく、エネルギー、ファッション等の業界が異なる企業になっています。
アクワイアがホテルである必要はありませんが、M&Aのリアリティがあるかと言われると…微妙です。
シナジーのなさそうな合併の組み合わせもあるよね…。
ボード、ホテルマーカー、タイル
ボードが正方形の10×10マス、この時点で従来と違うことがわかります。
そして残念なことに、遠目から見て番地(英字と数字)が見ずらいです。写真で見えますかね?
最新版は凸にはめ込む形ですが、凹にはめるタイプです。
配管がめぐるようなデザインは良いですが…。う~ん…。
射出成形機の金型からそのまま出して塗装を怠った感じがしてなりません。
番地を白に塗装するボードゲーマがいるのも無理はありません。
ホテルマーカーはどうでしょう?
最新版(2024年版)の写真を間違えて表示してます?いえいえ。これは2016年版です。
付属しているバナーの数は少ないですが…差し込む場所は同じようにあります。
手前が2024年版、奥が2016年版です。
いかがでしょう?多少色は違いますが、同じ金型を使用しています。
となると…当初はバナーの数も2024年版を想定していましたが、10×10マスのボード、ホテルマーカー、建物タイルの金型代(国内でも100万単位で安い方)が予想以上にかかってバナーまで回らなかったのではないかと邪推してしまいます。
結果的には2024年版の質の良さにつながったのかもしれません。
金型は壊れない限りは流用できるので一度作れれば、資金を回収しやすいです。アクワイアよりもね。
9×12マスボードの金型代だけで済んでいますので、バナーにも予算を回せたのかもしれませんね。
バナーに力を入れたのが正しいかと言われると…コンコルド効果じゃないかな…(笑)
タイルはどうかというと、左が2024年版、右が2016年版です。う~ん。見づらい。
見やすいフォントがいかに重要かがわかりますね。英字の方が大きいのもデザインなのでしょうが、ボードが見ずらいので上手く機能していないように感じます。
個人的には失敗だと思いますが、2024年版に活かされていますのでOKです。
株券、お金、相場表
ホテル名ではなく、他業種企業のためか全てが一新されています。非常に挑戦的です。
そして…何故か株券は1種につき24枚です。さすがにこれは擁護できない…。
わざわざ、同率を推奨してプレイヤー全体の資金量を増やしたかったのでしょうか?
それでしたら初期資金を増やした方が手っ取り早いですし、株の枚数も大胆に増減させてもらいたかったですね。
お札のカラーリングも異なります。発色はとても綺麗で見やすいのは好印象です。
前回の流用ですが他のバージョンと比較すると、カラーリングも全く異なるのがわかります。面白い。
タイル数の相場も変化しています。6-7枚で境目になっており、マス数の減少により、41枚以上ではなく、38枚以上となっています。…実に挑戦的です。
ちなみに独立(安定)したホテルは11枚ではなく10枚からとなっています。う~ん。
相場のタイルも6-9、10-19、20-29、30-37、38以上とかでもよかったのではないかと思います。
ホテル(企業)が大規模になると、値動きはさほど重要ではありません。
キリが良いほうが計算しやすい。とアクワイアの銀行員としては感じてしまいます。
相場表の背面には簡潔なサマリーとなっています。
最新版はクラシックモードとタイクーンモードで両面を使用していました。
そのため、サマリーは別です。
こちらは最新版でいうタイクーンモードしかありませんので、このような形となっています。
感想
結論からいえば、個人的に残念なバージョンだと思います。別物と考えた方が良いでしょう。
シド・サクソン氏に対する敬意もあまり感じられません。非常に残念です。
このバージョンでゲーム会を遊ぶかというと…遊ばないでしょう。ドイツ版BIGBOXと比較してしまうのも酷ですが(笑)
未開封かつ安価(4000円)に入手できたのもそこらへんが影響している気もします。
ただ、挑戦無くして成功無し。
アクワイアを脈々と続いてバージョンを出しているメーカーおよび、関わったデザイナーの皆様には感謝を申し上げます。
60周年版や完全日本語の2024年版が出版された布石として、2016年版は非常に重要な位置にあるバージョンになります。歴史を知ると見方が変わるのが興味深いですね。
なお、皆様の場合は面白さはそのままに、よりプレイアビリティが向上している新版を是非とも獲得してみてください。新版は良いコレクションになります。
面白いゲームですので、是非とも手に取っていただけたらと思います。
これからも、アクワイアの研究活動を進めてゆきます。
皆様も良いアクワイアライフを!
う~ん。実に惜しい…。
でもそのおかげで、2024年版が出たので良かったのかも…。
う~ん…。
ではまた次回。ごきげんよう。
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