「自己啓発書」という言葉に人々は無感情か、嫌悪か、好意のいづれかを向けることだろう。
啓発とは「無知の人を教え導き、その目をひらいて、物事を明らかにさせること。」らしい。
デール・カーネギーの書籍は間違いなく「自己啓発書」だろう。
文庫版や漫画版などいくつもの種類があるので、今でも簡単に安価で求めることができる。
就活生や新入社員、部下を持った時など人々には転機が訪れる。
そして相応の悩みを持ち、人によっては深刻な病へとつながる。
若者にとって悩みの対処法を知らなければ、せっかくの寿命を短くすることになるだろう。
ハリー・ポッターでいう「闇の魔術に対する防衛術」のようなものだ。
文章を読んだものならわかるだろうが、各項目はストーリーによって進んでいく。
営業マンのダニエルはその日ひどく落ち込んでいた‥‥そして彼は仕事に専念している間、その悩みを考える暇がなかったことに気が付いたのだ!みたいな感じ。この文章は作中にはないので注意。
人を動かす秘訣は、この世に、ただ一つしかない。この事実に気づいている人は、はなはだ少ないように思われる。しかし、人を動かす秘訣は、間違いなく、一つしかないのである。すなわち、自ら動きたくなる気持ちを起こさせること――これが秘訣だ。
◎ 『カーネギー名言集』 第3章 人間関係について より https://www.sogensha.co.jp/special/carnegie/
(中略)人を動かすには、相手のほしがっているものを与えるのが、唯一の方法である。
上記の場合だと、人づきあいにもビジネスにも当てはまる。
日本のノウハウ本や「〇〇する力」だの、「天に昇るほど面白くなる××」だの、「(肩書や実績)の私がやっている単純な勉強法」みたいなキャッチーな(人を惹きつけやすそうな)本が多い。
まぁ、その方が売れるのでしょう。実際私も手に取ります。
わかりやすく見出しを各項目で表示し、自分の体験談や例を挙げてその理論の詳細を説明する。
そして、ピクトグラムのシンプルな図解を用いて情報を補強する。正にノウハウ本の王道である。
実際わかりやすい。そして読み飛ばしやすい。決まって言いたいことが太字で2,3行書かれている。
デール・カーネギーはその手の本とは形式が違うので人によっては読みづらく感じるかもしれない。
ただ、日本の「自己啓発書」とは違うことを知れる書籍である。もちろん内容も面白い。
決して「自己啓発書」自体を批判したいわけではない。
私自身、デール・カーネギーの本に出会ったのは大学の教授に紹介されて知ることになった。
誰かに紹介されなければ知ることはなかったし、「なるほど。」と思う節はだれしもどこか引っ掛かると思う。他人の思想を自分の脳の中で遊ばせることはとても大事なのだ。
「自己啓発書」、「YouTube」、「ブログ」、「スクール」、「情報商材」、「インフルエンサー」、「有名人」、「推し」に救われる人間がいるのは確かである。
ただ、「これら」はビジネスであることも揺るがない事実なのである。
個人的には、信じることと、都合よく解釈することと、妄信することは全く違う。
物事を明らかにさせたことが、本当に明らかになったかどうかは時々見つめなおさなければならない。
書籍は個人出版でもなければ、複数人の目や手が入るので多少は信用できる。
似たような書籍を3~5冊読んで同じような文言や引っ掛かるところがあれば、さらに安心でしょう。
新人研修や自己啓発書で出てくる「3人のレンガ職人」というイソップ寓話がある。
(3人目の作業者はマネジメントとプロであることを自覚して仕事をしている。そこを目指そうという話。)
この手の話をする奴や本の著者は本当にレンガを積んだことがあるのだろうか?
若しくは建設業に関わったことがあるのだろうか?
人のことはあまり言えないが、ああ、ムカつく(笑)
40度を超える冷房もない土埃舞う中、フルハーネスで体完全に空気が行きわたらない空調服を着ながら仕事したことがあるのだろうか?自分の汗で図面や書類が滲んで土埃が混ざってやってらんねぇと困ったことがあるのだろうか?…おほん。取り乱してしまい、申し訳ありません。
あくまで例えの話であって、「どのような仕事にも誰かの為となる価値」があるのは間違いない。
とても崇高で美しい概念だし、イエス・キリストや仏陀だって、たとえ話で人に教えを説いている。
「選択肢」や「知識・情報」を持つことで自分の望む道に進んでいく。これはとても素晴らしい。
「自己啓発書」に対して私自身、無感情、嫌悪、好意を向けてしまうのだ。
あっちからくる儲け話は儲け話じゃないことを理解しよう。
最後に信じるべきは自分自身である。思考を止めるのは、時々にしよう。
豊かで幸福でありたいというのは個人に帰属する。
寿命が延びて、働かなくても良くなった人が増え始めた。(実態は不明。)
結果、より切実に望まれるようになったのだ。
そして、ひねくれものの私は不安定な感情に苛まれる時があるのだ。
原因:自分論は非常に大事な考え方である。
どうした急に。これじゃメモ帳や。
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